ミズといっても食べるミズ
蒸し暑い。こういう時期、ウナギとか焼き肉とかでスタミナをつけてよう! という気分にもならない場合は、やはり冷奴とか良く冷やした胡瓜とか塩揉みとか、あっさりしたものが食べたい。私の場合は、郷里の津軽でこの季節に食べていたミズが無性にたべたくなる時期でもあります。
ミズ、といっても飲む水ではなくて食べるミズ。地方によってはミズナとも呼ぶようですが、水菜という別の野菜があるので、やっぱりミズ。正式にはウワバミソウというそうですが、落語に人を呑んだウワバミが舐めると人が溶けてしまう草がありますから、やっぱりミズ。皮を剥いてさっと湯がいて適当に切っておひたしやゴマ和えに、汁の実にしてもいいしキンピラもいい、浅漬けは酒の肴に飯のおかずに・・・ヒスイのように鮮やかな緑色とシャクシャクとした感触がなんともいえません。根っこ近くの赤いところのネバりも、たまりません。
とまあ、言葉でいくら説明しても仕方ないのですが、残念なことに立川をはじめ多摩、関東では、けっこうその辺に生えているのに、ほとんど食べられていないようです。一度故郷から送ってもらったことがありますが、東京生まれの妻はどうしていいか分からず、私が手を真っ黒にして処理することに。でも、できたものは昔実家で食べていた味とは違うみたいで・・・。
先日、秋田生まれの方と話していて、たまたま話題が山菜のことになったら「そうそう、ミズ!」(東北人同士だとミとズの間に小さいンが入ってミンズに近い発音になります。イントネーションについては・・・説明不能)。すっかり意気投合してしまいました。青森、秋田あたりの人間は共通して郷愁をそそられる食べもののようです。
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